ものぐさ楽曲分析

自由きままに不定期な楽曲アナリーゼ。

こんにちは♪

 

 

今回は前回、お話したようにマイナー・スケールの導入になります。

 

ホールトーン・スケールを利用してどのように弾くかですね。

 

 

2/3/3

 

タイプA/Bの切り替えをこのように行ってみてください。

 

ラシドレミファソラと聴こえるはずです。

 

 

少し例を示しておきますね。

 

 

Dマイナー・スケールf:id:masahikosakai:20200817115100j:image

 

 

G#マイナー・スケール


f:id:masahikosakai:20200817115116j:image

 

 

 

 

 

はい、このようにホールトーンを2/3/3と弾くことでマイナー・スケールを導き出す事ができます。

 

 

メジャー・スケール同様、全12のキーで弾けるようになることが目標です。

 

 

頑張ってモノにして下さいね♪

 

初心者のための音楽理論 ~その6 マイナー・スケールについて~

こんばんは。

 

更新がご無沙汰気味なのは、ものぐさなので悪しからず(笑)

 

そんなわけで、今回はマイナー・スケールについてのお話です。

 

 

 

 

ですが、その前に…

まずはメジャー・スケールについてのおさらいです。

 

 

若干の説明不足があったと思いますので補足しますと、メジャー・スケールとは長調(つまり明るいキーの事ですね)の元になっているスケールの事を差します。

 

のちのち詳しくやりますが、コードという言葉をどなたも小耳に挟んだ事があるかと思います。

 

コードとはざっくりと説明すると、伴奏に使われている和音の事です。

キーがCとは、Cメジャー・スケールの音を使ってコード(伴奏)、そしてメロディ(歌)が構成されているという事です。

 

分析してみるとわかるのですが、ドレミファソラシの7音の組み合わせで音楽は作られているのです(もちろん、例外はありますが…)。

 

作曲は複雑で難しく、特別な才能のある一部の人にしか出来ない特殊技能だと思われている方も、せいぜい7音の組み合わせに過ぎないのだ、と理解されれば作曲へのハードルはだいぶ下がるのではないでしょうか?

 

 

そんな楽曲の大本となる部分を今まで、学んでいたわけですね。

 

 

 

 

さて、長調短調という言葉がありますね。

単純に長調は明るい、短調は暗いという解釈で概ね問題ありません。

 

 

これまではメジャー・スケール、つまり長調の核となる部分を鍵盤で弾く練習をしていました。

 

 

今回からは短調の核となるマイナー・スケールについてです。

 

 

メジャー・スケールとは誰もが知っている、ドレミファソラシドの事でした。

 

 

 

ここで、唐突ですがドレミファソラシドを〈ラ〉から始めて〈ラ〉で終わってみましょう。

 

ラシドレミファソラ

 

と、当然このようになります。

 

 

 

はい、皆さん知らず知らずのうちにマイナー・スケールを弾いてしまいました。

 

 

そうなんです。

ドレミファソラシドを〈ラ〉から始めて、ラシドレミファソラと弾くとマイナー・スケールになるのです。

 

これは〈ラ〉から始まり〈ラ〉で終わるマイナー・スケールなのでAマイナー・スケールとなります。

 

 

 

Cメジャー・スケールとAマイナー・スケールでは使われている音は全て同じですね。

 

このように同じ音階の起・終点を変化させる事でメジャー/マイナーの両スケールを導き出せるのです。

 

 

この関係の事を〈平行長短調〉と呼びます。

鍵盤の起・終点を平行にずらした関係にあるのでこのような名前がついています。

 

 

それとは別にCメジャー・スケールとCマイナー・スケール、この関係を〈同主長短調〉と呼びます。

主つまり起・終点が同じであることから、このように名前がつけられています。

 

 

〈平行長短調

〈同主長短調

 

どちらも重要な概念となりますので、今のうちにしっかり押さえておいて下さいね。

 

 

 

 

さて、メジャー・スケールを12のキーで弾いたように、マイナー・スケールも12のキーで弾けるようになる必要があります。

 

 

マイナー・スケールの導き方は、メジャー・スケールの〈ラ〉に当たる音から始めて〈ラ〉で終われば良いと説明しました。

 

 

当然それでいいのですが、全12のキーでそれをやるのは結構な労力ですよね?

 

もっとラクにマイナー・スケールを弾けたらいいと思いませんか?

 

 

勘の良い方ならお気づきかも知れませんね。

 

そうです。

ホールトーン・スケールを使うのです。

 

 

メジャー・スケールを導き出したのと同様に、マイナー・スケールもホールトーン・スケールを使って導き出す事が可能です。

 

 

わざわざ、回り道をしてホールトーン・スケールを理解しか価値がここでも見いだせますね(笑)

 

 

 

今回は記事が長くなってしまったので、マイナー・スケールの導き方はまた次回にしましょう。

 

 

 

 

それではお疲れ様でした♪

 

初心者のための音楽理論 ~その5 メジャー・スケールのインストール 後編~

こんばんは。

 

 

今回はメジャー・スケールのインストールの後半になります。

 

前回、2種類のホールトーン・スケールを組み合わせてメジャー・スケールを導き出すという所で終わっていたと思うのですが、今回はいよいよその方法になります。

 

 

 

《3/4/1》

 

これがキーワードになります。

 

 

はい、これだけでは何の事かわからないと思いますので、説明していきますね。

 

このキーワード《3/4/1》でホールトーン・スケールを半音で乗り換えるのです。

 

 

前回のホールトーン・スケールのタイプA、タイプBの話をよく思い出してみてください。

 

ホールトーン・スケールにはタイプA、Bの2種類しか存在しません。

 

 

 

 

 

例えば、Cのメジャー・スケールを導き出したいときに、ドから始めてホールトーン(タイプA)で3つ。

f:id:masahikosakai:20200712030937j:image

 

 

続いてホールトーンのタイプBに半音で乗り換えて4つ。

f:id:masahikosakai:20200712030945j:image

 

さらに、半音でタイプAに乗り換えて1つ。
f:id:masahikosakai:20200712030952j:image


 

と、このようになりますね。

 

 

 

ではG♭ではどうなるでしょうか?

 

 

同じ手順で導き出してみましょう。

 

まず♭ソからホールで3つ。

乗り換えて4つ。

さらに乗り換えて1つ。

 

鍵盤上には以下のように表せます。f:id:masahikosakai:20200712032047j:image

 

 

Aでは?

手順は全く同じです。f:id:masahikosakai:20200712033257j:image

 

 

 

ホールトーン・スケールが組み合わせられているのを確認してみて下さい。

 

乗り換え部分が半音になっているのがポイントです♪

 

 

 

どの音から始めた場合もこのように《3/4/1》とホールトーンを乗り換えることで、任意のメジャー・スケールを導き出せます。

 

 

適当な音を選んでゲーム感覚でメジャー・スケールを弾いているうちに気がついたら、何も考えずに全12のキーでメジャー・スケールが弾けるようになっていると思います。

 

遊びだと思って楽しみながらトライしてみてくださいね♪

 

 

それでは、次回はマイナー・スケールのお話に入りたいと思います。

 

また次回!

初心者のための音楽理論 ~その4 メジャー・スケールのインストール 前編~

こんにちは♪

 

さて、今回からいよいよメジャー・スケールのインストールです。

 

最終的な目標は〈全12のキーでメジャー・スケールが弾けるようになること〉なのですが、とはいえ、前編と題した今回は〈インストール・ツールのインストール〉が目標です。

 

なんだか回りくどいですね(笑)

 

 

順番に説明していきますね。

まず、メジャー・スケールを全てのキーで譜面を使わずに弾けるようにするためには〈ホールトーン・スケール〉の理解が欠かせません。

 

ホールトーン・スケールとは全音階で成り立っているスケールの事で、全6音から構成されています。

 

ほとんどのスケールは7音で構成されているので、このスケールはちょっと特殊ですね。

 

 

 

百聞は一見にしかずということで、ホールトーン・スケールを鍵盤上に表してみます。


f:id:masahikosakai:20200703114832j:image


f:id:masahikosakai:20200703114847j:image

 

 

全音階で構成されているということは、鍵盤1枚飛ばしで弾いていけばいいわけです。

 

1オクターブは12音ですので、鍵盤を1枚飛ばしで弾いていけば6音で一周できますね。

 

上に表したように、ホールトーン・スケールは青で示したタイプAと赤で示したタイプBの二種類しか存在しません。

 

最初に鍵盤を5枚と7枚に分割した事を思い出してみて下さい。

 

タイプAは

鍵盤5枚セットの白鍵全部、7枚セットの黒鍵全部

 

タイプBは

鍵盤5枚セットの黒鍵全部、7枚セットの白鍵全部

 

 

このように考えると、理解がしやすいのではないでしょうか。

 

図と照らし合わせてよく確認してみて下さい。

 

 

それでは、このホールトーン・スケールをどの音から始めても弾けようにしてみましょう。

 

タイプAとタイプBを意識して、鍵盤を図形のように捉えるのがコツですね。

 

 

いかがでしょうか?

 

何故こんな回りくどい事をするかというと、ホールトーン・スケールのタイプAとタイプBを組み合わせる事であらゆるキーのメジャー・スケールを導き出す事が出来るからなのです。

 

 

その導き方は後編で!

 

それでは、また次回をお待ち下さい♪

 

 

 

 

 

 

初心者のための音楽理論 ~その3 メジャースケールの理解~

皆さん、こんにちは♪

 

 

第3回目はタイトルにもありますようにメジャー・スケールの理解が目標になります。

 

 

そもそもメジャー・スケールって何ですか…?と。

 

これは簡単に言ってしまえば「ドレミファソラシド」の事です。この音の並びの事を〈メジャー・スケール〉と言います。

 

 

 

第1回目で説明したように「ド」の音の別の呼び名は「C」ですよね?

 

ドレミファソラシドは「C」から始まり「C」で終わるメジャー・スケールなので〈Cメジャー・スケール〉となります。

 

 

上記の例にならって…

・「D」から始まり「D」で終われば〈Dメジャー・スケール〉

・「A」から始まり「A」で終われば〈Aメジャー・スケール〉

と、なります。

 

 

 

このように、スケールの基点となっている音の事を〈ルート〉(基音)と言います。

これはめちゃめちゃ重要なので、忘れずに覚えておいて下さいね♪

 

 

 

では、例えばDメジャー・スケールを弾きたい!となったときに、何も考えずにDから順に「レ ミ ファ ソ ラ シ ド レ」と弾いてみます。

 

どうでしょう?

「ドレミファソラシド」には聴こえないですよね?

 

 

 

続いて「レ ミ #ファ ソ ラ シ #ド レ」と弾いてみて下さい。

 

「ドレミファソラシド」と聴こえますよね?

 

 

 

2つ目の例として、Fメジャー・スケールは?

同じように「ファ ソ ラ シ ド レ ミ ファ」と弾いてみます。

 

かなりおしい感じがしますが、よく聴くと微妙に違いますよね?

 

 

そこで「ファ ソ ラ ♭シ ド レ ミ ファ」と弾いてみます。

 

これでドレミファソラシドと聴こえますね♪

 

 

 

 

さらにA♭メジャー・スケールはどうなるか?

これは多くの方が、どう弾いたらいいのかわからない…と思考停止の状態に陥ってしまうのではないでしょうか?

 

 

メジャー・スケールを全12個のキーで弾けるようになることが目標なのですが、耳で探りながらメジャー・スケールを完成させる事は不可能ではないですが、途方もない時間がかかってしまいます。

 

 

そもそもどのようなルールで#が付いたり、♭が付いたりするのか、わからないですよね…。

 

 

 

 

 

ですが、ご安心下さい。

当ブログでは、画期的な方法によりゲーム感覚でしかも譜面も使わずに12の全てのキーでメジャー・スケールを網羅出来てしまう方法をお教えします♪

 

 

 

気になるその方法は…

また次回ということで(笑)

 

次回を楽しみにお待ちいただければと思います(笑)

今回もお疲れ様でした♪

 

初心者のための音楽理論 ~その2 音名の把握~

こんにちは♪

今回は音名について説明していきたいと思います。

 

 

前回、白鍵についての説明は終わりましたね。

ご存知の通り「ドレミファソラシド」です。

 

 

 

では黒鍵部分はどうなるのか?

という疑問が皆さん当然湧いてくると思います。

 

これは少々ややこしくなりますが、慣れてしまえばそこまで難しくないので一緒に頑張っていきましょう。

 

 

 

 

まずはシャープ(#)とフラット(♭)の説明から始めます。

これは任意の音を半音上げたり下げたりする場合に用います。

 

 

半音とは鍵盤1枚、隣の音の事です。

ちなみに、鍵盤2枚離れた音の事を全音と言います。

 

今回の重要ポイントですので、しっかり押さえておきましょう♪

 

 

 

例えば「ド」の音を半音上げたいとなったときに、ドにシャープ(#)を付けてあげます。

 

鍵盤だと「ド」から1枚隣の黒鍵、この音になりますね。

f:id:masahikosakai:20200624062049j:image

 

 

ドのシャープは「#ド」と表記されます。

ギリシャ数字だと「#Ⅰ」

アルファベットだと「C#」となります。

 

アルファベットの場合、#を右隣に書くので注意が必要です。

 

 

 

 

 

今度は「ラ」のフラット(♭)の場合を考えてみましょう。

 

 

フラットは半音、音を下げたい場合に用います。

ラのフラットは鍵盤のこの位置です。f:id:masahikosakai:20200624062110j:image

 

 

表記の仕方はシャープの場合と同じように

「♭ラ」「A♭」「♭Ⅵ」

となります。

 

ここまで大丈夫でしょうか?

 

 

 

 

 

さて、「異名同音」という言葉があります。

呼び名は違うのに同じ音を指している、ということです。

 

鍵盤をみていただくと、わかると思うのですが「C#」と「D♭」は同じ音ですね。

 

同様に「G#」と「A♭」は同じ音です。

 

 

これらを鍵盤上に表すとこのようになります。f:id:masahikosakai:20200624062942j:image

 

 

これで12音全ての音名が網羅できました♪

黒鍵は全て「異名同音」を持っている、ということがわかると思います。

 

 

 

 

ここからは理解に余裕のある方のみで大丈夫なのですが、半音関係にある箇所に異名同音がある事がおわかりでしょうか。

 

ということは、白鍵部分の半音関係にある箇所にも異名同音は存在する事になりますね?

 

 

つまり…

「B#」は「C」

「C♭」は「B」

「E#」は「F」

「F♭」は「E」

と、これらの音も全て異名同音の関係です。

 

 

これらの音はずっと先になるまで出てこない音なので、「そんなのもあったなぁ」といった感じで頭の片隅にでも留めておいていただければ大丈夫です!

 

 

 

今回は〈12音全ての鍵盤に音名のラベリングができる〉ということが目標です。

 

黒鍵部分の異名同音が少々難しいですが、慣れてしまえばスラスラ音名が出てくるようになるので、頑張って理解して下さいね♪

 

 

それではまた次回!

初心者のための音楽理論 ~その1 鍵盤上の音の把握~

こんにちは♪

今回から〈初心者のための音楽理論〉のスタートです。

 

 

・直感的にわかる

・譜面を使わない

・誰にでも理解ができる

 

 

この三本柱を理念に掲げ、カリキュラムを進めて行きたいと思います。

 

 

第1回目は鍵盤に慣れる事からです。

お手元に鍵盤楽器をご用意いただくと理解が深まるかと思います。






f:id:masahikosakai:20200623184733j:image


これは鍵盤の一部分を切り取ったものですが、このように鍵盤が目の前にあった時に、どこに何の音があるのか、正確に理解できるところからはじめていきたいと思います。

 

 

鍵盤を眺めた時に、鍵盤を2つのパーツに分割できる事にお気づきでしょうか?

 

 

順を追って説明していきます。

鍵盤の白い部分を白鍵、黒い部分を黒鍵といいます。

 

白鍵と黒鍵が隣合っている部分がほとんどですが、鍵盤の中に白鍵同士が隣合っている箇所が何ヵ所かありますね。

 

この部分で鍵盤を2つに分割するわけです。

 

 

そうすると…


f:id:masahikosakai:20200623181055j:image

鍵盤5枚


f:id:masahikosakai:20200623181304j:image

鍵盤7枚

 

このようにセパレートできますね。

5枚と7枚を合わせて12枚です。

 

 

1オクターブが12音というのは皆さん、どこかで聞き覚えがあるのではないでしょうか。

 

一見して複雑そうに見える鍵盤ですが、実は、この2つのパーツが順番に組み合わせられ、合計12個の音で構成されていると言うことができます。

 

凄くシンプルでしょう?

 

 

 

さて、続いてはどこに「ド」の音があるかですが、分割した鍵盤5枚の方を見て下さい。

 

この5枚の鍵盤の「一番左側の白鍵」が「ド」の音です。



f:id:masahikosakai:20200623191843j:image

この音からはじめて、白鍵のみを順番に左側に進んでいけばドレミファソラシ~と弾く事ができます。


f:id:masahikosakai:20200623185737j:image

 

 

このドレミファソラシ~には3つの呼び名があります。

 

今回はこの3つの呼び名を覚えるところまでです。

頑張りましょう♪

 

 

 

まず1つ目がご存知のように「ドレミファソラシ」

 

2つ目がアルファベットで「C D E F G A B」

 

そして3つ目がギリシャ数字で「Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ Ⅵ Ⅶ」

 


f:id:masahikosakai:20200623190924j:image

 

どの呼び名で言われても、すぐにその音を弾ける事を目標にします。

 

 

 

例えば…

シと言われたらシの音

Dと言われたらレの音

Ⅳと言われたらファの音

 

といったように、頭の中で即座に変換できるようにしておきましょう。

 

 

 

どうでしょうか?

 

 

このように〈初心者のための音楽理論〉はゆっくりではありますが、じっくり丁寧に進んでいきます。

 

作曲ができるようになるまでを目標に一緒に頑張って行きましょう♪

 

 

それでは、また次回!

 

 

 

今後の方針について。

皆さん、お久しぶりです。

 

すっかりご無沙汰してしまい申し訳ありません。

今後の当ブログの方針なのですが、楽曲アナリーゼと平行して「初心者のための音楽理論」と題しまして、読んで字の如くまったくの初心者の方でも音楽理論がわかってしまう、楽曲の構造が分析出来てしまう、そしてなんと作曲ができてしまう…!

というカリキュラムを始動させようと思っております。

 

市井の専門学校や、音楽教室などよりも濃密にわかりやすく、さらに楽譜が苦手な方でも問題なし、極力譜面を使わないをモットーにカリキュラムを進めて行こうと考えております。

 

「過去に音楽理論に挫折した…」

「作曲って面白そうだけど、難しそう…」

「音楽なんて限られた才能のある人にしかつくれないでしょ…」

 

なんて、お思いのそこのあなた!

作曲はちょっとしたコツさえ掴めば、誰にでも出来てしまいます。

 

当ブログで一緒に学んで、人生に新たな「作曲」という趣味を追加してしまいましょう♪

 

 

小さくても良いので、鍵盤楽器(鍵盤ハーモニカは音程が不安定、和音が濁りやすい、などの理由からあくまで音楽理論を学ぶ上ではですが…オススメできません)があると更に理解が深まりますよ~。

 

最低でも週一での更新を目指してまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

 

 

修二と彰 - 青春アミーゴのアナリーゼ ~ヒット曲に学ぶ華麗なる転調~

さぁ、今回もやってきましたよ!

 

今回は転調シリーズ第2段!

対象楽曲は《修二と彰青春アミーゴ》です!!

 

 

https://youtu.be/EvH7Mh1VM4Q

 

 

言わずと知れた、ヒット曲ですね。

スウェーデンの作曲チームと共同で作られたという、この曲にはどのような転調が繰り広げられているのでしょうか?

 

さっそくアナライズしていきましょう ♪

 

〈イントロ〉

 [|:GmGm△7│Gm7│Gm:|]

 

〈Aメロ〉

 [|: Gm│%│Cm│%│

│F│D7│Gm - Gm△7│Gm7 - Gm :|]

 

〈Bメロ〉

│Cm│Gm│Cm│E♭│

 

〈サビ〉

 [|:G#m│C#m │F#│B - F#│

│G#m│C#m│F#│D#7 :|]

│G#m│G#m△7│G#m7│F#│

│E│F#│B│D#7│

│G#m│%│

 

 

どうでしょう?

ごらんの通り、サビで半音上のキーに転調していますね。

 

 

かなりクールですよね!

 

J-popなどでラストの大サビだけ半音キーを上げて盛り上げる、という手法は頻繁に見受けられますが、この曲の場合イントロ~BメロまではGmキーで、サビで意表を突くようにG#mキーへ転調しています。

 

さらに、サビ終わり~イントロにかけて、またしても意表を突くようにGmキーに転調する(元のキーに戻る)という力ワザが炸裂しております(笑)

 

 

スウェーデンノルウェーなど、北欧の音楽を聴くとこのようなハイセンスな楽曲が当たり前のように存在しているので度肝を抜かれますね…。

 

 

 

細かく見ていきましょう!

 

まずはBメロ~サビにかけての転調です。

 

~│Cm│Gm│Cm│E♭│

│G#m│C#m│F#│B - F#│~

 

この部分、特筆すべきは〈E♭〉のコードですね。

 

 

Gmキーから見た場合、E♭は[♭Ⅵ]となりサブ・ドミナントの機能を持っています。

 

 

それではG#mから見るとどうなるでしょうか?

D#は異名同音で、E♭でもあります。

 

 

さらに、D#=E♭は[Ⅴ]でドミナントの機能を持ちます!

 

 

もうお気づきですよね?

そうなんです!

 

この〈E♭〉はピボット・コードの役割を果たしているのです!

 

いわば、GmキーとG#mキーを滑らかに繋ぐ潤滑油ですね♪

 

 

 

ここでポイントとなるのは、E♭がトライアドであるという点です。

 

Gmキー → E♭△7[♭Ⅵ△7]

G#mキー → D#7=E♭7[Ⅴ7]

 

上記のように、7度の音まで入れてしまうと、ピボット・コードとして考える事が出来なくなってしまいます。

 

 

Gmキー、G#mキーのどちら側からも共通のコードであるためには、トライアドであることが必要条件なのです!

 

 

地味と言えば、地味かもしれませんが、このような細部まで気にかける事により、半音上のキーへの転調を違和感なくスムーズに聴かせる事に成功していたわけですね♪

 

 

 

これ、シンプルなようで相当計算されていてクールな技巧です!

 

コペルニクス的転回…

いや、コペルニクス的転調とでも言いましょうか(笑)

 

 

 

 

それでは続いて、サビ~イントロで元のキーに戻る場面ではどのようにして転調しているのか見てみましょう?

 

 

 

…はい、そうです。

完全なる力ワザです(笑)!!

 

 

いわゆる、突然転調ですね。

何の前触れもなく、また理論的な裏付けもなく…

ガチャッとスイッチングしたかのように半音下のキーに戻っています。

 

 

聴けば聴くほどヤバいです…(笑)

 

 

さすがスウェーデン

北欧の風、感じますよね(笑)?

 

 

 

今回はコード譜は書かなかったのですが、間奏~ラストのサビにかけての全音上のキーに転調もヤバいので、是非チェックしてみてください♪

 

こちらも力ワザが炸裂しておりますよ(笑)

 

 

 

 

と、言うわけで今回は《修二と彰 - 青春アミーゴを》アナライズしてみました。

 

いかがでしたでしょうか?

北欧風の転調、クールですよね?

 

今回の楽曲のような、理論的な裏付けが無くとも力ワザで成立してしまうところが、転調が〈魔女の秘薬〉なんて言われたりする由縁なんですね~。

 

 

 

こんな調子で、ものぐさ楽曲分析はまだまだ転調シリーズを展開していけたらなと、思っております!

 

次回もまた楽しみにしていて下さいね♪

 

 

それでは!!

 

 

青春アミーゴ (通常盤)

青春アミーゴ (通常盤)

 

 

Mr.Children - 抱きしめたいのアナリーゼ ~ヒット曲から学ぶ、華麗なる転調~

さて、今回はタイトルにもありますように、転調について考察してみたいと思います。

 

 

転調と一口に言ってもいろいろな種類があり、平行長短調を行き来する転調、同主長短調を行き来する転調、さらには全く関係のない調への転調など、上げればキリがないほど多種多様でして〈音楽理論における最後の砦〉とか〈魔女の秘薬〉なんて、言う人もいます。

 

そのくらい転調は謎めいていて、場合によっては魔法みたいにミステリアスで魅力的な効果を及ぼしたりするのですが、まぁ、正直に申し上げて転調に関しては理論が確立されていないんですね…。

 

ある調からある調へ転調すれば○○な効果が獲られる!なんてロジックは通用しないわけです。

 

 

 

それではどうするのかと言うと、転調が美しく決まった様々な例を考察して感動する(笑)、以外になすすべないと言いますか…。

 

 

まぁ、そうですねぇ。

「皆さん一緒に感動しませんか?」

ってのが今回のアナリーゼの趣旨になります(笑)

 

 

もちろん、アナライズを通して自分の作品の参考にしたり、援用したりする事は十二分に可能ですので…。

 

 

ちなみに、転調に関してはシリーズ化してガンガン考察していく予定です!

 

 

 

 

 

えー、そんなわけで、今回の対象楽曲は…

 

Mr.Children - 抱きしめたい》

 

です!!

 

https://youtu.be/8BeGx1hiEWo

 

 

良い曲ですよね~。

 

ふとした瞬間思わず口ずさんでいたりします(笑)

 

それでは、どのような転調劇が繰り広げられているのか、さっそく見ていきましょう♪

 

 

〈イントロ〉

│B♭ - E♭/B♭│Am7 - Dsus4 D│Gm7 - C7│

│B♭ - E♭│Fsus4 - F│Gsus4│G│

 

Aメロ

│G - D/F#│Em - Bm/D│C - Cm│Am - Dsus4 D│

│G - D/F#│Em - Bm/D│C - Cm│Gsus4 - G │

 

Bメロ

│Am - D│Bm - Em│F#Φ  - B7│Em - E7│

│C - D│Bm - E7│C - A7│Am - Dsus4 D/C│

 

サビ

│B♭ - E♭/B♭│F/A - D/F#│Gm - C│E♭- F│

│B♭ - E♭/B♭│F/A - D/F#│Gm - C│ F│

│E♭ - E♭m│Gm - C│E♭- Fsus4 F │

 

おわかりでしょうか?

 

この曲はイントロとサビはB♭メジャー・キー、AメロとBメロはGメジャー・キーとなっているんです!

 

 

イントロ~Aメロ、Bメロ~サビの流れがそれぞれ非常に滑らかで美しいですよね。

 

B♭→Gの流れは短3度下(長6度上)のキーへの転調で、一見無関係な調に思われますが、実はB♭から見て平行短調であるGmの同主長調Gとなり全く関係のない調への転調ではありません。

 

かろうじて(?)、関係調内での転調と言うことができます。

 

 

では、どのような手順で転調が行われているのか、見てみましょう。

 

 

まずはイントロ~Aメロです。

 

気がついたら、Gメジャー・キーに転調していた、というような印象を受けると思います。

 

実際、どのタイミングで転調しているのでしょうか?

 

│B♭ - E♭/B♭│Am7 - Dsus4 D│Gm7 - C7│

│B♭ - E♭│Fsus4 - F│Gsus4│G│

│G - D/F#│Em - Bm/D│~

 

ディグライジングしてみると…

 

│Ⅰ - Ⅳ/5│Ⅴ7/Ⅵ│Ⅵm7 - Ⅴ7/Ⅴ│

│Ⅰ - Ⅳ│Ⅴsus4 - Ⅴ│(転調?)→│Ⅰsus4│Ⅰ│

│Ⅰ - Ⅴ/3│Ⅵm - Ⅲm/3│~

 

と、Gsus4で突然転調してるように見えるかもしれません。

 

 

しかし、GからE♭まで遡ってディグライジングしてみると…

 

~♭Ⅵ│♭Ⅶsus4 - ♭Ⅶ│Ⅰsus4│Ⅰ│

 

このようになります。

簡略化すると[♭Ⅵ - ♭Ⅶ - Ⅰ]ですね。

 

 

[♭Ⅵ - ♭Ⅶ - Ⅰ]の動きはサブ・ドミナント・マイナーを利用した非常によく使われる進行です。

 

 

この[E♭- F ]は…

B♭メジャー・キーから見た場合[Ⅳ - Ⅴ]ですが、

Gメジャー・キーから見ると[♭Ⅵ - ♭Ⅶ]となります。

 

どちらのキーから見た場合にも、当てはまる機能を持っているわけですね。

 

このようなコードを〈ピボット・コード〉と呼びます。

 

どちらのキーにも当てはまるコードを経由した事により、転調がスムーズに聴こえていたんですね。

 

 

実に見事な転調だと思います♪

良い仕事してますね~(笑)

 

 

 

続いてBメロからサビにかけても見てみましょう!

 

Bメロの終わりから、サビ入りの部分です。

~│Am7 - Dsus4 D/C│B♭- E♭/B♭│~

~│Ⅱm7 - Ⅴsus4 Ⅴ/7│(転調)→│Ⅰ - Ⅵ/5│~

 

今度はずっとシンプルで、ちょっと強引ですらありますね(笑)

 

Gメジャー・キーのⅡm-Ⅴを経て、

ベースラインが[ レ - ド - シ♭ ]と下降する力を利用して、そのままB♭メジャー・キーに転調しています。

 

では、ここでの転調がスムーズに聴こえるのは何故か?

 

 

そもそも、Ⅱm-Ⅴの行き先はメジャー、マイナー問わずどちらに行く事も可能ですよね?

 

 

簡略化して考えると…

[Am7 - D7 - G]も[Am7 - D7 - Gm]もどちらも違和感はありません。

 

 

転調先のB♭のコードをGm7/B♭と解釈すると…

[Am7 - D7 - Gm7/B♭]=[Am7 - D7 - B♭]

となり、何故スムーズに聴こえるのか、理解がしやすいかと思います。

 

 

 

 

以上、《Mr.Children - 抱きしめたい》における転調、いかがでしたでしょうか?

 

ピボット・コードを駆使したり、ベースラインを滑らかに繋げたりと、細部まで緻密な計算が行き届いている、無駄のない進行による転調だと思います。

 

この楽曲では転調部分以外にも、美しいベースラインやコード進行が見られるので、皆さんも是非、詳しく分析してみて下さいね♪

 

 

 

転調シリーズ第1回はここで終了になります。

 

奥深き転調の世界をまだまだご紹介したいと思っておりますので、次回もご期待ください♪

 

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

それでは、また次回!!

 

 

Mr.Children 1992-1995

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